投資利回りの指標として表面利回り、ネット利回りで判断されることが多いと思います。
この計算式では、稼働率、残耐用年数、リスクが加味されていません。

例えば下記の3パターンを投資期間20年間で比較します。

①新築のマンション 投資額1億円 ネット利回り5%
 (建物5千万円、土地5千万円、20年後の売却額6千万円)

②太陽光発電事業 投資額1億円 ネット利回り7%
 (設備1億円、土地:賃貸、20年後の価値0円)

③債券 投資額1億円 ネット利回り4%
 (クーポン4%、20年後の1億円)

ネット利回りを比較すると②太陽光事業が7%ですので、一番良い投資となるように思えます。

しかし、20年後は事業が終了し価値がゼロになり、更にパネルの廃棄など費用が掛かかります。
①マンション投資も20年後は6千万円になっています。

こうするとネット利回りでは比較が難しくなってきます。

そこで、所有期間利回りを使います。
計算式は少し変形していますが、

となります。

これに当てはめると

①新築マンションの 所有期間利回りは

        =3%
となります。

②太陽光事業の 所有期間利回りは

        =2%

③債券の所有期間利回りは

        =4%

となり、所有期間利回りでは債券が最も高くなります。

更に応用すると、マンションの場合は稼働率100%時のネット収入ですので、実際の稼働見込みを組み込む必要があります。
たとえば20年平均で稼働率が80%とすると、


        =2%
となります。

というこで、表面利回り、ネット利回りだけでなく、稼働率、出口の売却想定額も加味することで種類の異なる投資が比較できます。

また、下記のようなパターンの比較にも応用できます。
 ⑴ 築浅の物件 と 築古の物件の比較(何年使える物件か)
 ⑵ 一棟マンション(土地付き) と 区分マンション(土地割合低)の比較
 ⑶ 資産価値の下がらない一等地の物件 と 利回りは高いが稼働率も出口の売却額も見込めない物件との比較

投資信託などでは、高配当のものがありますが、配当の中には元本部分が含まれ、元本が減ってしまうものがあります。
これらも表面利回りでなく、出口の価格を加味した計算式を利用することで、誤った判断をすることがなくなると思います。

2018年3月24日
アリージャンスアドバイザーズ株式会社
代表取締役 小守美行

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